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今週土曜日 武藤類子さん講演会 武蔵野公会堂

2012.08.17.Fri
今週の土曜日、三鷹アクションの地元吉祥寺武蔵野公会堂で武藤類子さんの講演会があります。
8月18日(土) 19:00~21:00
武蔵野公会堂 2階 第1・2合同会議室



本年7月16日東京代々木公園で行われた「さよなら原発10万人集会」における武藤類子さんのスピーチを、アクションのメンバーKさんが文章に起こしてくれましたので、ここに全文掲載します。



<7・16 さよなら原発10万人集会 スピーチ集 於代々木公園>
          2012.7.16  武藤類子

暑い日差しの中を「さよなら原発10万人集会」に繋がるみなさん、本当に良く来てくださいました。主催者でもない私がこんなことを言うのはちょっと変ですけれど、でも、本当に良く来てくださった、そう思うのです。
3・11からの日々、福島の人々ももちろんそうですが、福島原発事故に心を痛め、原発がある社会を憂えた日本の人々が、日本中の人々が優しく支え合い、自分にできる何かを、と立ち上がり、数々の行動を起こしてきました。

今日皆さんにお話ししたいのは、悲しみと困難のなかで、それぞれが、本当によくやってきたね、ということです。 明らかにされていく事実の中でさらにがっかりすることや、驚き、あきれることもたくさんありました。数々の分断は私達をばらばらにしようとしました。暗闇の中で翻弄され、傷つき、混乱しながら、それでも繋がり続け、一人一人が最善を尽くしてきたと思います。それがこの夏の公園に広がる色とりどりの旗模様です。官邸前の熱い金曜日です。日本中で展開される福島の子ども達の保養プロジェクトや健康相談会です。日本のあちこちに市民の力で建てられた放射能測定所です。様々な人々が立ち寄っていく経産省前テントです。いち早くマンパワーを送り込んでくださった障害を持つ人々を支えるネットワークです。被爆のなかで行われた数々の除染実験です。見知らぬ土地で勇気を振り絞った新しい生活です。福島の女たちの大飯原発弾丸ツアーです。1300人以上の市民による集団告訴です。電力会社を訴える数々の裁判です。政治に訴えるあらゆる取り組みです。情報開示や自治体へのたゆまぬ働きかけです。インターネットで瞬く間に広がっていく小さな報道です。映画であり、音楽であり、書物です。各地に広がるユーモラスな福島の古い盆踊りです。今、私達の上を飛ぶヘリコプターです。 

 そして今日、福島県の二本松市というところから、てくてくと歩いてやってきた人がいます。「廃炉行進」の関さんです。この会場におられます(拍手)。彼は6月のある日、たった一人で東京に向かって歩き始めました。かつて3・11の原発事故が起きる前に二人の若者が東京から福島までを歩き通す廃炉旅行を試みようとしたことがありました。それは消費地、東京から原発現地、福島へ、電気を送る道を逆にたどり、原発無き新しい世界を、ビジョンを考えつこうとする行進のはずでした。しかし今、電気の道をたどりながら、放射能に汚染された庭の土を背中に背負って、関さんは一歩々歩いてきました。明日は東電と経産省に「あなた方が出したごみを返しにきたよ」渡しに行くのだそうです(拍手)。暑い日を、前を見て、てくてくと歩くうちに一人二人と同行者が増え、今日はどれくらいの人々とともにこの公園に歩いて来られたのでしょうか。
私たちは今日ここで、本当によくやって来たね、と自分を褒め、今、隣に居る人を褒めましょう(拍手)。そして、出す息を吐き、身体をいたわりましょう。私達の行動を支えてきた大切な身体です。明日を賢く生きるために、密かに微笑みと力を蓄えましょう。しかしそれでも、福島の現状はあまりにも厳しいのです。4号機、甲状腺検査、再稼働、がれき問題、安全保障―廃墟と復興のはざまで、ひっそりと断たれていく命たち。

アメリカのジョアンナ・メーシーという人が、かつて言いました。「絶望こそが希望である」と。福島原発事故という最悪の事態のなかから、私達はかすかな光をたぐり寄せ、今、このように青空の元に集まっています。声なき声とともにあり、分断の罠にゆめゆめ落ち込むことなく、賢く繋がり合っていきましょう。ともに歩んでいきましょう。ありがとうございました。
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コメント
私は中野区に勤務してます。区職労組合の講師は神田香織さん推薦してます。さよなら原発の司会者でした。NPOフクシマの理事長です。実家が(いわき市泉町)5軒先のかたです。三鷹の協力お願いします。本日の朝日新聞に載ってます

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